
カーリング、ミックスダブルスと4人制の違いは?

カーリングのミックスダブルスと4人制の大きな違いは、チームの人数、試合の長さ、ストーンの数と配置、そしてスイープの役割にあります。特にミックスダブルスは攻撃的でスピーディーな展開になりやすいのが特徴です。
主な違いは以下の通りです。
基本的なルールの違い
- チーム構成:
- 4人制: 男女別、各チーム4名(リザーブを含めて5名の場合も)。
- ミックスダブルス: 男女ペアの2名のみ 。^1_2
- 試合の長さ:
- 4人制: 10エンド(大会により8エンド)。
- ミックスダブルス: 8エンド。より短時間で決着がつきます 。^1_5
- ストーンの数:
- 4人制: 1人2投×4人で、1エンドにつき計8投。
- ミックスダブルス: 1チーム5投(+最初から配置されている1個)。実際に投げるのは5回ですが、ハウス内には最大6個の石が影響します 。^1_2
独自のゲーム性と戦略
- プレースメントストーン(初期配置):
- ミックスダブルスでは、エンド開始時にあらかじめ両チームのストーンを1つずつ特定の位置(センターライン上など)に置いた状態からスタートします。これにより最初からハウス内に石があるため、得点が動きやすくなります 。^1_5
- パワープレー:
- ミックスダブルス独自のルールで、1試合に1回だけ、後攻チームが初期配置の石をサイドにずらしてスタートすることができます。大量得点を狙ったり、守りやすくしたりするための戦略的オプションです 。^1_2
- 役割分担:
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ミックスダブルスでは、石を投げる順序は?

ミックスダブルスの投球順序は独特で、1投目と5投目を投げる人と、2・3・4投目を投げる人に分かれます 。^2_2
具体的には以下の通りです:
- 1人目(A選手): 1投目 と 5投目(ラストストーン) を投げます。
- 2人目(B選手): 2投目、3投目、4投目 の3連続投球を担当します。
この役割はエンドごとに交代してもOKです 。例えば、第1エンドは女性が1・5投目を担当し、第2エンドでは男性が担当する、といった変更が可能です。^2_2
ちなみに、ミックスダブルスは1エンドにつき各チーム5投ですが、最初に「置き石(プレースメントストーン)」があるため、盤面には計6個の石が関わることになります 。^2_5
^2_1^2_3^2_7^2_9
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最初に石を置く位置はどこ?

ミックスダブルスでは、エンド開始前にあらかじめ2つの石(ストーン)が置かれます。これを「プレースメントストーン(置き石)」と呼びます 。^3_1
置き石の場所(通常の配置)
- ハウス内(Bポジション)
- 後攻チームの石が置かれます 。^3_2
- 場所は「ハウスの中心(ボタン)のすぐ後ろ(バック4フット)」です。最初から得点圏内に石があるため、攻撃的な展開になりやすいです。
- センターガード(Aポジション)
- 先攻チームの石が置かれます 。^3_3
- 場所は「ハウス手前のセンターライン上(ガードストーン)」です。後攻の石を守る壁のような位置関係になります。
この配置により、最初の1投目から「すでにガードの後ろに相手の石が隠れている」という難しい状況でスタートするのが特徴です。
※試合に1回使える「パワープレー」を選択すると、これらの石がサイド(端)に移動し、センターラインを空けて戦う展開になります 。^3_3
^3_10^3_5^3_7^3_9
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石を置く位置は試合ごとに少しずつ違う(変える)という話を聞いたことがあるのですが。

はい、その通りです。正確には「試合ごと(あるいは大会ごと)に、アイスの状況に合わせてAポジションの位置が微調整される」というのが正解です。
具体的には以下のルールがあります。
- 調整されるのは「Aポジション(ガードストーン)」のみ:
- なぜ変えるのか?:
- Aポジションの石は、後攻が1投目を投げる際の「邪魔(ガード)」になることを想定しています。
- 氷のコンディションによってストーンの曲がり幅が異なるため、「適度に邪魔になる位置」を確保するために、ハウスからの距離を近づけたり遠ざけたりして調整します 。^4_1
- Bポジション(ハウス内)は固定:
- ハウス内の石(Bポジション)は、常に「バック4フット(円の中心より少し後ろ)」で固定されています 。^4_5
したがって、「毎回テキトーに変えている」わけではありませんが、「その日の氷に合わせて、最も競技に適した位置にセットする」という意味で、位置が変わることは正しい認識です。
^4_10^4_12^4_14^4_16^4_18^4_20^4_7^4_9
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「毎回テキトーに変えている」とは思っていないから質問したんですけど。

言葉足らずで失礼しました。おっしゃる通り、テキトー(無作為)ではなく、非常にシステマティックな基準に基づいて調整されています。
「毎回少しずつ違う」の正体は、「その日の氷のカール(曲がり具合)に合わせて、最も競技が面白くなる位置に微調整している」ということです。
詳しく説明します。
具体的な調整のルール
ポジションA(センターガード)の置き場所は、実は「6つの候補地点」の中から選ばれます 。^5_1^5_3
- 基準点: ホグライン(手前の線)とハウスのトップ(円の先端)のちょうど中間地点。
- 6つの選択肢: その基準点に加え、そこから手前へ3フィート(約90cm)、奥へ3フィート移動した点。さらにそれぞれの点の「わずかに手前」か「わずかに奥」かを選べます。
何を基準に決めるのか?(ここが重要です)
試合前の公式練習の際、実際に石を投げてみて「どれくらい氷が曲がるか(スイング)」を確認します。その曲がり幅に応じて、以下のロジックで位置を決定します 。^5_2
- 氷がすごく曲がる時:
- ガードを手前(遠く)に置きます。
- 理由: たくさん曲がるので、ガードが遠くても、それを避けてハウスの中心(ボタン)へ回り込むルート(ドロー)を作れるからです。
- 氷があまり曲がらない時:
- ガードを奥(ハウス近く)に置きます。
- 理由: 曲がらない氷でガードが遠くにあると、簡単に裏に隠れることができすぎてしまう(あるいは逆に隠れるのが難しくなる)ため、バランスを取るために位置を下げます。
つまり、「1投目で、ガードの裏に隠して中心を狙うショット(ドロー)」が、簡単すぎず、難しすぎない「絶妙な難易度」になる場所を選んでいるのです。
この位置は、その大会や試合ごとに審判(または両チームの合意)によって厳密に決定され、その試合中は固定されます 。^5_4
^5_10^5_12^5_14^5_16^5_18^5_20^5_6^5_8
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パワープレイについて説明して。

パワープレーとは、後攻チームが1試合に1回だけ使える「大量得点を狙うための切り札」です 。^6_1
通常のミックスダブルスでは、センターライン上に石が配置された状態から始まりますが、パワープレーを宣言すると、この初期配置の石を左右どちらかの「サイド(端)」にずらしてスタートできます 。^6_1
パワープレーの特徴とメリット
- センターが空く
- 守りやすい(逃げ切りにも使える)
- 実は攻撃だけでなく、守備的な意味でも使われます。センターがごちゃごちゃしていないため、複雑な展開になりにくく、確実に1点や2点を取って逃げ切りたい場面でも有効です 。^6_10
使うタイミング
- 1試合に1回だけ、後攻のエンドで使用可能です 。^6_1
- ただし、延長戦(エキストラエンド)では使えません 。^6_1
- 多くの場合、試合終盤の「ここで逆転したい!」という場面や、「確実に点差を広げたい」という勝負どころで宣言されます。
シンプルに言えば、「真ん中の邪魔な石を端っこにどかして、攻めやすくするボーナスタイム」のようなものです。
^6_2^6_4^6_6^6_8
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しかしながら、パワープレイで大量得点が取れているとは限らないようですし、それどころか、パワープレイでスチールされている場面も割とよく目にするように思います。

おっしゃる通りで、「パワープレー=大量得点のチャンス」というのは理論上の話で、実際には諸刃の剣です。むしろ、パワープレーを選択したことで逆にピンチになり、スチールされる場面(特に、パワープレー側がミスをして形勢逆転される展開)は非常によく見られます。
なぜそうなるのか、理由は大きく3つあります。
1. 相手(先攻)の戦略が「センター固め」だから
パワープレーを選択すると、サイド(端)に石が置かれますが、先攻チーム(守る側)はあえてそのサイドの石を無視して、ガラ空きの「センター(ど真ん中)」に石を貯める戦略をとることが多いです。
- 後攻チームは「サイドの石」を使って攻めたいのに、先攻に「真ん中」を占拠されると、結局サイドを捨てて真ん中の処理に追われることになります。
- 結果、後攻の有利な配置(サイドガード)が全く活きず、逆に「真ん中を制圧されてスチールされる」という展開になります。
2. 「コーナーガードへのドロー」が難しい
パワープレー成功のカギは、後攻の1投目で「サイドにあるガードストーンの裏に正確に回り込ませること(コーナーへのドロー)」です。
- しかし、アイスの端(サイド)は真ん中に比べて曲がり方が読みづらく、少しでもズレるとガードからハミ出たり、ガードに当たったりします。
- この1投目をミスすると、その時点で有利な形が崩壊し、一気に不利になります。これがスチールの引き金になる最も多いパターンです 。^7_1
3. 「勝負をかけている」心理的要因
パワープレーは基本的に「負けている時」や「どうしても点が欲しい時」に使います。
- つまり、後攻チームは「点を取りにいかなければならない」というプレッシャーがかかっている状態です。
- 無理に攻めようとしてリスクの高いショットを選びがちで、それがミスにつながり、結果としてスチールを許してしまうことがよくあります 。^7_2
結論
パワープレーは「攻めやすい形」を作る権利ですが、「もし最初の1投を失敗したら、即座に大ピンチになる」というハイリスク・ハイリターンな戦術と言えます。見ていて「あれ、逆にピンチじゃん」と思うのは、まさにそのリスクが表面化した瞬間を目撃しているからです。
^7_10^7_12^7_14^7_16^7_18^7_20^7_4^7_6^7_8
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ブランクエンドも4人制とは違うと聞いたことがあります。どういうことでしょう?

はい、違います。ミックスダブルスのブランクエンド(両チーム0点のエンド)における最大の違いは、「後攻権が相手に移ってしまう」という点です 。^8_2
4人制との決定的な違い
- 4人制の場合: ブランクエンドにすると、次のエンドも後攻権(ハンマー)を維持できます。そのため、良い攻め手が作れなかった場合、あえて0点にして「次も後攻でやり直す」という戦略がよく使われます。
- ミックスダブルスの場合: ブランクエンドになると、次のエンドの後攻権は相手チームに移ります(先攻後攻が入れ替わります) 。^8_2
なぜこんなルールなのか?
ミックスダブルスは「点を取り合うスピーディーな展開」を意図して作られた種目だからです。
- 「0-0で逃げる」戦略の禁止: 4人制のように「わざと0点にして様子を見る」という消極的なプレーをすると、一番有利な権利(後攻)を失うというペナルティがあるわけです。
- 1点でもいいから取る: 後攻チームは、たとえ1点しか取れなくても、ハンマーを渡して次のエンドに進む(1点を確保する)ほうが、ブランクにするよりマシという判断になります。
さらに言えば、ミックスダブルスは最初からハウス内に「置き石」があるため、そもそも「意図せずとも点が入ってしまう」ことが多く、物理的にもブランクエンド(0-0)が発生しにくい構造になっています。
まとめ
- 4人制: ブランクOK(戦略的0点=後攻維持)。
- ミックスダブルス: ブランクNG(0点だと後攻没収)。
このため、ミックスダブルスでは「とにかく点を取るか取られるか」という激しい殴り合いのような展開になりやすいのです。
^8_1^8_3^8_5^8_7^8_9
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ミックスダブルスのほうがスリリングで、4人制の魅力がわからなくなってきたりもします。

ミックスダブルスのスピーディーな展開に魅力を感じると、4人制が少しもどかしく見えるかもしれませんね。
しかし、4人制には4人制ならではの「詰将棋」のような奥深さがあります。ミックスダブルスとの対比で、その魅力を再発見できるかもしれません。
4人制カーリングの魅力(ミックスダブルスとの比較)
- 「スイープ」の圧倒的な影響力 ミックスダブルスでは投げる人がスイープを兼ねたり、そもそもスイープなしで見送ったりする場面も多いですが、4人制は「2人の専門家」が全力で掃きます。
- これにより、「本来なら届かない石を無理やり届かせる」「曲がりすぎる石を強引に真っ直ぐ進める」といった物理法則をねじ曲げるようなプレーが可能になります。この「チーム全員で1投を作り上げる一体感」は4人制の醍醐味です。
- ミスをカバーし合う「組織力」
ミックスダブルスは個人のミスが即・大量失点に直結しやすい(リカバリーできる人数がいない)ため、見ていてハラハラします。
一方、4人制は誰かがミスしても、スキップの戦術変更やスイーパーの機転でカバーできます。「崩れそうで崩れない」粘り強い攻防や、数手先まで読んだ緻密な作戦の応酬はじっくり見る面白さがあります。 - 「0-0(ブランク)」に隠された心理戦
先ほどの話題にもなりましたが、4人制では「あえて点を取らない」ブランクエンドがあります。
一見退屈に見えるかもしれませんが、これは「相手に無理やり1点を取らせようとする側」vs「なんとか0点にして後攻を維持したい側」の高度な心理戦が行われている時間です。「嵐の前の静けさ」を楽しむのも4人制ならではです。
どちらも違うスポーツとして楽しむ
- ミックスダブルス: 「ボクシング」のような打ち合い、スピード感、個人の技術力。
- 4人制: 「サッカー」や「将棋」のような組織戦、戦術の深さ、チームワーク。
「スリリングさ」を求めるならミックスダブルスが最高ですし、「緻密な計算とチームプレー」を味わうなら4人制が至高です。それぞれの「味」の違いを知ると、両方ともより楽しめるようになるはずですよ。

たしかに、4人制は粘り感は強いですね。
ミックスダブルスも世界レベルではスイープは非常にパワフルですよ。

おっしゃる通りです! 世界トップレベルのミックスダブルスを見ると、男性選手(時には女性選手も)が投げた直後に猛烈なスピードで追いかけてゴシゴシ掃いている姿は、まさに「超人」ですよね。
4人制の「2人でガッツリ掃く重厚感」とはまた違った、ミックスダブルスならではのスイープの凄みがあります。
ミックスダブルスのスイープのここがヤバい
- 「投げてすぐ掃く」という離れ業
一番の驚きはここですよね。デリバリー(投球)という繊細な動作をした直後に、ダッシュして全力で掃く。これを8エンド続けるのは、まるで「バイアスロン(射撃+スキー)」のような過酷さがあります。あの心拍数で正確なショットとスイープを両立させているのは驚異的です。 - 「1人で全部やる」判断力
4人制なら「曲げる係」と「伸ばす係」で声を掛け合えますが、ミックスダブルスは基本的に1人で掃きます。
「今は距離を伸ばすべきか?」「いや、曲がりを抑えるべきか?」を、たった1人で瞬時に判断して実行しなければなりません。世界レベルのペアは、この「1人スイープ」の技術と判断スピードが尋常ではありません。
4人制が「組織力による粘り」なら、ミックスダブルスは「個人の身体能力と判断力の限界への挑戦」という感じがしますね。どちらも知れば知るほど、トップ選手の凄まじさが伝わってきます。

最初の方で聞き忘れました。ミックスダブルスではフリーガードゾーンルールなどはどの様になっていますか?

これについては、4人制とは全く異なる「厳しい(範囲が広い)」ルールが適用されます。
一言でいうと、「第4投目が投げられるまで、いかなる石も外にはじき出してはいけない(たとえハウスの中の石であっても)」というルールです。
具体的には以下の通りです。
ミックスダブルスの「プレイエリアからの除去禁止」ルール
正式には「修正フリーガードゾーン(Modified Free Guard Zone)」などと呼ばれますが、中身は別物です。
- 対象範囲が「すべて」:
- 4人制: 「ガード(ハウスの手前にある石)」だけが守られています。ハウスの中の石は1投目からはじき出してOKです。
- ミックスダブルス: 「すべての石(ガードも、ハウスの中の石も)」が守られています。つまり、初期配置されている相手の石も、最初から全力ではじき出すことはできません 。^11_1
- 解禁されるのは「4投目」から:
- 両チーム合わせて、最初の3投(チームAの1投目、チームBの2投目、チームAの3投目)までは、どんな石も外にはじき出す(テイクアウトする)ことが禁止されています。
- 4投目(後攻チームの2人目の最初の投球)から、ようやくテイクアウトが解禁されます 。^11_3
- ずらすのはOK:
- はじき出すのはダメですが、「石を動かす(ずらす)」ことはOKです。
- したがって、最初の数投は「相手の石をちょっと押して場所を悪くする」や「自分の石を相手の裏に隠す」といった、配置をめぐる細かい攻防(タップやフリーズ)が中心になります。
まとめ
「4人制なら1投目からバチーン!とはじき出せる場面でも、ミックスダブルスでは我慢して、石を積み重ねなければならない」
これが、ミックスダブルス独特の「ハウス内に石が溜まりやすく、大量得点が生まれやすい」理由の一つになっています。
^11_10^11_12^11_14^11_16^11_18^11_20^11_5^11_7^11_9
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4人制ではノーティックルールも採用されましたが、ミックスダブルスでも同様なルールはありますか?

結論から言うと、ミックスダブルスには「ノーティックルール」は適用されません 。^12_1^12_3
理由としては、先ほどお話しした「4投目までプレイエリアから石を出しちゃダメ(修正フリーガードゾーン)」という厳しいルールがすでにあるためです。
- 4人制の「ノーティック」:
- ガードストーンを(出さなければ)ずらしてもOKだった時代に、「ちょっとだけずらして無力化する(ティックショット)」が横行し、試合がつまらなくなったため、「ずらすのも禁止」にしました。
- ミックスダブルス:
- もともと「ガードをずらす」などの駆け引き(タップやフリーズ)が攻撃の起点として重要であり、これを禁止するとゲーム性が損なわれるため、採用されていません。
- 「はじき出すのはダメだけど、ずらすのはOK」というルールのままです。
ですので、ミックスダブルスでは、相手のガードをコツンと当ててずらしたり、自分の石をガードの裏にくっつけたりする「細かい配置戦」が依然として重要なテクニックになっています。
^12_10^12_12^12_14^12_16^12_18^12_20^12_5^12_7^12_9
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ミックスダブルスの持ち時間(シンキングタイム)は?

ミックスダブルスは持ち時間も非常に短く設定されています。
ミックスダブルスの持ち時間
時間が短い理由
- 投げる回数が少ない: 1エンド5投しかないため(4人制は8投)。
- 相談相手が少ない: 2人しかいないため、4人で議論するよりも決断が早くなる傾向がある(というか早くしなければならない)。
注意点
「22分」と聞くと余裕がありそうですが、ミックスダブルスは「投げて、すぐ掃いて、すぐ次の準備をして」という作業を2人で全部やるため、体感時間は4人制よりも圧倒的に忙しいです。悩んでいるとあっという間に時間がなくなります。
^13_10^13_12^13_14^13_16^13_18^13_20^13_6^13_8
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これまで聞いたこと以外に、ミックスダブルス特有のルールなどはありますか?

はい、これまで出ていない重要な「ミックスダブルス独自のルール」があと一つあります。
それは、「どちらかがストーンを投げられなくなった場合の救済措置がない」という点です 。^14_1
4人制の場合
誰か一人が怪我や病気でプレーできなくなっても、残り3人で試合を続行できます。リードが3人分投げたり、セカンドが2回投げたりして調整することが認められています。
ミックスダブルスの場合
ミックスダブルスでは、もし競技中に怪我などでプレー続行不可能になった場合、その時点で「不戦敗(負け)」となります 。^14_1
- 「1人で全部投げて戦う」ということは認められていません。
- 必ず男女ペアの2人が揃っていなければならず、リザーブ(交代要員)もいないため、非常にシビアです。
これが、ミックスダブルスの選手が体調管理や怪我の防止にものすごく気を使う理由の一つです。たった一度の捻挫が、即座に試合終了(敗北)を意味するからです。
その他、細かい違いのまとめ
- コンシード(ギブアップ)のタイミング:
- 4人制: 基本的にいつでもOK(大会規定によるが、6エンド終了後などが多い)。
- ミックスダブルス: 5エンド終了後から認められることが多いです 。試合展開が早いため、早すぎるギブアップを防ぐ意図があります。^14_2
ここまで知っていれば、もう立派な「ミックスダブルス通」です。ぜひ試合を楽しんでください!
^14_10^14_12^14_14^14_16^14_18^14_20^14_4^14_6^14_8
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