TVのニュースなどで大きさを表すのに「東京ドーム◯個分」と言ったりしますよね。 昔は「霞が関ビル◯杯分」と言うのもよく聞きました。 他にこういう例はありますか?
日本では確かに面積や体積を分かりやすく例える表現がよくありますね。代表的な例をいくつか挙げてみましょう:
- 面積の例え
- 甲子園球場○個分
- 山手線の内側○個分
- 渋谷駅○個分
- 25mプール○個分
- 体積・重さの例え
- 10トントラック○台分
- ゾウ○頭分
- 500mlペットボトル○本分
- 給食の牛乳パック○個分
- 長さの例え
- 富士山○個分
- スカイツリー○本分
- 新幹線○両分
このように身近なものを基準にすることで、一般の方にも規模感が伝わりやすくなりますね。最近では「コンビニ○店舗分」という例えも見かけるようになりました。
面白いのは、東京ドームは約4.7万平方メートルという具体的な数値がありますが、多くの人は正確な数値よりも「とても大きい」というイメージで理解していることです。
追加でお気づきの例えがありましたら、ぜひ教えていただけますか?
海外にも同様な例はありますか?
はい、海外でも同様の分かりやすい例えがよく使われています。主な例を挙げてみましょう:
アメリカ:
- フットボール場○個分(約5,350平方メートル)
- エンパイアステートビル○棟分(高さの例え)
- オリンピックサイズのプール○個分(体積)
- セントラルパーク○個分(843エーカー≒3.4平方キロメートル)
- バスケットボールコート○面分
イギリス:
- ウェンブリースタジアム○個分
- ハイドパーク○個分
- ダブルデッカーバス○台分(高さ・体積)
その他の国々:
- サッカー場○面分(国際的によく使用)
- ジャンボジェット機○機分
- 青いクジラ○頭分(重さの例え。地球上最大の動物)
- ゴルフコース○ホール分
面白い特徴として:
- その国の文化や特徴を反映した例えが使われる傾向があります(例:アメリカではフットボール場、イギリスではクリケット場)
- スポーツ施設が基準として使われることが多い
- 各国・地域の象徴的な建造物がよく使用される
このように、世界中で「分かりやすく伝える」という共通の工夫がされているのが興味深いですね。
アジア圏ではどうでしょうか?
アジア圏での例えも地域の特色が表れていて興味深いですね。主な例を国・地域別に見てみましょう:
中国:
- 天安門広場○個分(約44万平方メートル)
- パンダ○頭分(重さの例え)
- 故宮博物院○個分
- 上海タワー○本分(高さ)
- バスケットボールコート○面分(都市部でよく使用)
韓国:
- ロッテワールド○個分
- 汝矣島(ヨイド)広場○個分
- ソウルワールドカップスタジアム○個分
- 63ビル○棟分(高さ)
台湾:
- 台北101○本分(高さ)
- 中正紀念堂広場○個分
- 台北アリーナ○個分
シンガポール:
- マリーナベイ・サンズ○棟分
- ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ○個分
- チャンギ空港ターミナル○棟分
香港:
- ビクトリアパーク○個分
- 香港スタジアム○個分
特徴的な点:
- 各地域のランドマーク的な建造物が基準として使われる
- アジアの大都市では、近代的な高層ビルが高さの基準としてよく使用される
- 広場や公園など、公共空間が面積の基準として多用される
- その国・地域の代表的な動物が重さの基準として使われることもある
このように、アジア圏でも文化的背景や都市の特徴を反映した独自の例えが発展していることが分かります。面白いのは、グローバル化に伴い、サッカー場やバスケットボールコートなど、国際的に通用する例えも同時に使用されている点ですね。
最近では、アジアでもSNSの普及により、若い世代を中心に新しい例えが生まれているケースもあります。例えば、人気のある場所や施設を基準にするなど、時代とともに変化している面も見られます。
日本に話を戻します。 昔はどうだったでしょうか?明治時代や江戸時代に使われていたものはわかりますか?
江戸時代から明治時代にかけての単位や例えは、当時の生活に密着したものが多く、とても興味深いですね。時代別に見てみましょう:
江戸時代:
- 面積の単位と例え
- 畳○枚分(現代でも使用)
- 坪○分(約3.3平方メートル)
- 反○分(約991.7平方メートル。田んぼの面積)
- 間○分(約1.8メートル)
- 町○分(約9,917平方メートル)
- 体積・重さの例え
- 一俵○個分(約60kg)
- 升○杯分(約1.8リットル)
- 樽○本分(酒の量)
- 駄○分(約150kg)
- 長さの例え
- 丈○分(約3メートル)
- 尺○分(約30.3センチ)
- 寸○分(約3センチ)
明治時代:
- 新しい度量衡が導入されましたが、従来の単位も並行して使用
- 新聞などでは「○○番地の広さほど」という表現
- 学校の校庭○個分
- 練兵場○個分
- 汽車○両分
特徴的な点:
- 農業関連の単位が多い(反、町など)
- 生活必需品を基準にした例え(畳、米俵など)
- 商取引で使用される単位(樽、駄など)
- 明治時代に入り、近代的な建造物や乗り物が例えとして加わる
現代との違い:
- より生活に密着した単位体系
- 地域によって異なる単位も存在
- 職業や階層によって使用する単位が異なることも
面白いのは、「畳」のように現代まで残っている単位もあれば、「駄」のようにほとんど使われなくなった単位もあることです。時代の変化とともに、人々の理解しやすい基準も変化してきたことが分かりますね。